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【獣医の視点】猫フードおすすめ17選|「食べてはいけない」原材料と安全な選び方

  • 執筆者の写真: Ryuichi Saika
    Ryuichi Saika
  • 11月8日
  • 読了時間: 28分

愛猫の食いつきが最近悪かったり、ふとSNSで「そのキャットフードは危険」「食べてはいけない原材料が…」といった情報を見たりして、今あげているフードに急に不安になっていませんか?


「猫 フード おすすめ」と検索しても、情報が多すぎて何を信じれば良いか分からないまま、なんとなく市販のフードを選んでしまうと、愛猫の将来の健康リスクを見逃してしまうかもしれません。


この記事では、単なる人気ランキングではなく、「獣医の視点(WSAVA基準)」や世界的な栄養基準(AAFCO)といった科学的根拠に基づき、ネットの噂に惑わされないための「本当に安全なフードの選び方」を解説します。

具体的に「食べてはいけない」と言われる危険な添加物や原材料(BHA, BHT, 4Dミートなど)の正体から、市販で買える安全なフード、獣医推奨品まで、プロの視点で厳選したおすすめフード17選を徹底比較します。


この記事を読めば、もう情報に惑わされず、ご自身の判断で「安全性」と「愛猫の食いつき」を両立する最適なキャットフードを選ぶことができます。


結論として、愛猫に本当に良いフードとは、獣医が重視する「科学的根拠」と、飼い主が重視する「原材料の質」、その両方の視点からバランス良く判断したものです。まずはその「判断基準」から、一緒に確認していきましょう。



「食べてはいけないキャットフード」は本当?不安の正体と危険な原材料


「食べてはいけない」とまで言われると、飼い主としては非常に不安になるでしょう。ネットやSNSで話題になる「危険なフード」には、いくつかの共通点があります。

まず、ペルソナが抱える不安の正体を特定し、具体的にどのような成分や表記に注意すべきかを解説します。


具体的に避けるべき4つの危険な添加物(BHA・BHT・エトキシキン・着色料)


キャットフードの品質を保つために酸化防止剤や保存料は必要ですが、中には発がん性などが疑われ、人間用の食品では使用が制限されているものもあります。

特に注意したいのは、以下の合成添加物です。

  • BHA(ブチルヒドロキシアニソール)

  • BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)

  • エトキシキン

これらは強力な酸化防止剤ですが、長期間摂取し続けることによる健康への影響を懸念する声があります。エトキシキンは、日本ではペットフードへの使用が規制されていますが、海外からの輸入品(特に魚粉など)に含まれている可能性がゼロではありません。

また、赤色〇号、青色〇号といった合成着色料も避けるべきです。猫は色で食べ物を判断しておらず、これらは飼い主への見た目を良くするためだけに使われます。猫にとって不要な化学物質をあえて与える必要はないでしょう。


注意すべき原材料表記「4Dミート」とは?


「4Dミート」は、ネット上で「危険な原材料」の代表格として語られるスラング(俗称)です。

これは、以下の4つのDを指すと言われています。

  1. Dead(死んだ動物)

  2. Diseased(病気の動物)

  3. Dying(死にかけの動物)

  4. Disabled(障害のある動物)

これらは人間が食用にできない品質の肉を意味し、このような粗悪な肉が安価なペットフードに使われているのではないか、という疑惑から生まれた言葉です。

日本の法律(ペットフード安全法)やAAFCOの基準では、このような肉の使用は認められていません。しかし、原材料表記があまりに曖昧なフードの場合、どのような品質の肉が使われているか消費者側が判断できないことが、不安の源となっています。


「ミートミール」や「肉副産物」はすべて危険なのか?


「4Dミート」への不安と関連して、「ミートミール」や「肉副産物」も危険だと耳にすることがあるかもしれません。しかし、これらは「=(イコール)危険」と判断するのは早計です。

ミートミール(肉粉):

これは肉を乾燥させて粉末状にしたものです。水分を飛ばして栄養素を凝縮しているため、効率的に動物性タンパク質を摂取できます。

問題は、「何の」ミールか分からないことです。「チキンミール」や「サーモンミール」のように動物名が明記されていれば安心ですが、「ミートミール」や「家禽ミール」といった曖昧な表記は、何の肉がどれだけ含まれているか不明瞭なため、避けるのが賢明です。

肉副産物(By-products):

これは、いわゆる「正肉」以外の部位(内臓、骨、皮など)を指します。人間は食べない部位も多いですが、内臓(レバーやハツ)などは栄養価が高く、猫にとっては貴重な栄養源です。

これもミールと同様に、「チキン副産物」のように動物名が明記され、信頼できるメーカーが品質管理(WSAVA基準など)のもとで使用している場合は、必ずしも悪いものではありません。

結論として、「ミートミール」や「肉副産物」という言葉自体を恐れるのではなく、「何の」肉か不明瞭な表記や、信頼性の低いメーカーの製品を避けることが重要です。


「本当に良い猫フード」の定義|獣医と飼主で視点が違う?


「安全なフード」を調べ始めると、すぐに「獣医が推奨するフード」と「飼い主が絶賛するフード」が必ずしも一致しないことに気づくでしょう。

この「視点の違い」を理解することが、フード選びで迷わないための第一歩です。


獣医が「ヒルズ」や「ロイヤルカナン」を推奨する理由|WSAVA基準の科学的根拠


多くの動物病院で「ヒルズ サイエンス・ダイエット」や「ロイヤルカナン」が推奨されるのには、明確な理由があります。

それは、これらのブランドが WSAVA(世界小動物獣医師会) のグローバル栄養ガイドラインに準拠しているためです。WSAVAは、ペットフードメーカーに対して非常に厳しい基準を設けています。

  • 栄養学専門の獣医師が開発に関わっているか?

  • 自社工場で厳格な品質管理を行っているか?

  • 長期間にわたる臨床試験や科学的研究に基づいているか?

獣医師は、原材料の「見た目の良さ」よりも、これらの「科学的根拠(エビデンス)」と「長年の実績(安全性)」を最も重視します。ヒルズやロイヤルカナン、ピュリナ(プロプラン)などは、これらの基準を満たすために莫大な投資と研究を行っているメーカーです。


飼主が「オリジン」や「モグニャン」を好む理由|原材料の質と透明性


一方で、多くの飼い主(特にネットで熱心に情報を集める層)が支持するのは、「オリジン」や「アカナ」、「モグニャン」といったプレミアムフードです。

これらのフードが支持される理由は、「原材料の質」と「透明性」 にあります。

  • 主原料が「新鮮な肉(ヒューマングレード)」である

  • 穀物(グレイン)や不要な添加物を使用していない

  • 「何の肉」が「何パーセント」含まれているか明記されている

飼い主の視点では、WSAVA基準のフードは「トウモロコシなどの穀物が多い」「原材料が曖昧(副産物など)」に見えることがあります。それに対し、原材料が明確で高品質に見えるプレミアムフードのほうが、愛猫にとって「本当に良いもの」だと感じられる傾向があります。


結論|安全性と猫の健康を両立するフード選びのスタンス


獣医が重視する「科学的根拠と安全性」と、飼い主が重視する「原材料の質と透明性」。どちらも愛猫を思うからこその視点であり、どちらが一方的に正しいわけではありません。

この記事では、両方の視点を尊重し、以下のスタンスでフード選びを提案します。

  1. 大前提: 科学的根拠と安全基準(AAFCO)をクリアしていること。

  2. 優先: 獣医が推奨するような、長年の研究実績と品質管理が徹底されたブランド(ヒルズ、ロイヤルカナンなど)を基本とする。

  3. 選択肢: その上で、原材料の質や透明性をさらに追求したい場合は、信頼できるプレミアムフード(オリジン、グランツなど)も検討する。

まずは、すべてのフード選びの「大前提」となる基礎知識から確認しましょう。


猫のフード選びで失敗しないための基礎知識


フード選びで迷ったとき、立ち返るべき「ルール」がいくつかあります。パッケージのどこを見て、何を判断基準にすべきか、最低限の知識を解説します。


1番重要!「総合栄養食」と「一般食」「療法食」の違い


キャットフードは、目的によって大きく3種類に分けられます。この違いを理解していないと、知らず知らずのうちに栄養失調を引き起こす可能性があります。

  • 総合栄養食:

    そのフードと水だけで、猫の健康維持に必要な栄養素がすべてバランス良く摂れるように作られた「主食」です。パッケージに「総合栄養食」と明記されています。毎日の主食は必ずこれを選んでください。

  • 一般食(副食・おかず):

    「おかず」や「トッピング」にあたるものです。主に嗜好性を高める目的で作られており、栄養バランスは考慮されていません。これを主食にすると、栄養が偏ってしまいます。

  • 療法食:

    特定の病気(腎臓病、下部尿路疾患、アレルギーなど)を管理するために、獣医師の指導のもとで与える特別なフードです。栄養成分が厳密に調整されており、健康な猫に与えると逆に健康を害する場合があります。


「ドライフード(カリカリ)」と「ウェットフード」のメリット・デメリットと使い分け


主食(総合栄養食)には、ドライタイプとウェットタイプがあります。それぞれの長所と短所を理解し、愛猫の状態に合わせて使い分けるのが理想です。

ドライフード(カリカリ):

  • メリット: 栄養バランスに優れ、長期保存が可能。価格が安価な傾向があり、歯石が付きにくいとも言われます。

  • デメリット: 水分含有量が少ないため、水をあまり飲まない猫は水分不足になりやすいです。

ウェットフード(缶詰・パウチ):

  • メリット: 水分含有量が約75%と非常に多く、食事と同時に水分補給ができます。香りが強く、食いつきが良い傾向があります。

  • デメリット: 開封後の保存が効かず、コストが高め。歯に残りやすく、ドライフードに比べて歯石が付きやすいとされます。

基本は栄養バランスとコストに優れた「ドライフード」を主食とし、水分補給や食いつきアップのために「ウェットフード」を併用するのがおすすめです。


安全の世界的基準「AAFCO(米国飼料検査官協会)」とは?


パッケージの裏を見ると、ほぼ必ず「AAFCO」という文字が見つかります。これは「米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials)」の略称です。

AAFCOは、ペットフードの栄養基準や表示に関するガイドラインを設定している米国の団体です。AAFCO自体がフードを「認証」するわけではありませんが、そのガイドラインはペットフードの栄養基準における世界的な標準(デファクトスタンダード)となっています。

日本の「ペットフード公正取引協議会」も、このAAFCOの栄養基準を採用しています。パッケージに「AAFCOの基準をクリアした総合栄養食」といった表記があれば、まずは主食としての栄養基準(タンパク質やビタミンの最低含有量など)を満たしていると判断できます。


AAFCOと「FEDIAF(欧州基準)」の違い


AAFCO(米国基準)と並んで、FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合) の基準も国際的に信頼されています。

基本的な栄養基準はどちらも似ていますが、FEDIAFは特に添加物や製造プロセスにおいて、より厳格な規制(EUの法律に基づく)が敷かれている傾向があります。

ヨーロッパ産のプレミアムフード(グランツなど)は、AAFCO基準に加えてFEDIAF基準も満たしていることをアピールしている場合があります。どちらの基準も満たしていれば、栄養面での信頼性は高いと言えるでしょう。


猫に必須の栄養素「動物性タンパク質」と「タウリン」


猫は「真性肉食動物」と呼ばれ、犬(雑食寄り)とは全く異なる栄養素を必要とします。

特に重要なのが「動物性タンパク質」です。猫は植物性タンパク質から必要な栄養素を効率的に作ることができず、肉や魚に含まれる動物性タンパク質が生命維持に不可欠です。

また、猫は「タウリン」というアミノ酸の一種を体内で合成することがほとんどできません。タウリンが不足すると、心臓疾患(拡張型心筋症)や失明など、深刻な健康問題を引き起こします。現在の総合栄養食には、このタウリンが必須栄養素として必ず添加されています。


愛猫に最適なキャットフードを選ぶ実践5ステップ


基礎知識を踏まえ、実際にフードを選ぶ際の具体的なチェック手順を5つのステップで解説します。


ステップ1|ライフステージ(子猫・成猫・シニア)で選ぶ


猫は成長段階によって必要な栄養バランスが大きく異なります。

  • 子猫期(〜1歳):

    骨や筋肉を作るため、高タンパク・高カロリーな栄養が必要です。「子猫用(キトン)」と表示されたフードを選びましょう。

  • 成猫期(1歳〜6歳):

    健康維持のためのバランスが取れた栄養が必要です。「成猫用(アダルト)」が基本です。避妊・去勢手術後は太りやすくなるため、「避妊・去勢後用」のフードでカロリーを調整するのも良い選択です。

  • シニア期(7歳〜):

    運動量が減り、消化機能や腎機能が衰え始めます。低カロリーで消化が良く、腎臓に配慮してリンの含有量を調整した「シニア用(エイジングケア)」を選びましょう。


ステップ2|健康悩み(下部尿路・腎臓・肥満・毛玉・吐き戻し)で選ぶ


健康な場合は「成猫用」で問題ありませんが、特定の悩みがある場合は、それに配慮した機能性フード(総合栄養食)を選ぶのも有効です。

  • 下部尿路: オシッコの悩み(頻尿、血尿など)が気になる場合。マグネシウムやリンなどのミネラルバランスを調整したフード。

  • 腎臓: 7歳を過ぎたら、腎臓の健康維持に配慮し、リンやナトリウムを調整したフードを検討し始めましょう。(※腎臓病と診断された場合は「療法食」が必要です)

  • 肥満: 避妊・去勢後や室内飼いで太りやすい場合。低脂肪・低カロリー設計のフード。

  • 毛玉: 毛づくろいが多い長毛種など。食物繊維を多く含み、毛玉の排出をサポートするフード。

  • 吐き戻し: 食事の後にすぐ吐いてしまう場合。粒の形状を工夫して早食いを防ぐフードや、消化に配慮したフード。


ステップ3|原材料表示の正しい読み方(主原料が「肉」か「魚」か)


原材料表示は、含まれている量が多い順に記載されています。真性肉食動物である猫のフードは、先頭(主原料)が「動物性タンパク質」 であることが絶対条件です。

  • 良い例: 「チキン」「サーモン」「新鮮な鶏肉」「チキンミール」

  • 注意が必要な例: 「トウモロコシ」「小麦」「コーングルテンミール」

穀物が主原料のフードは、猫にとって消化しにくく、必要な栄養が不足する可能性があります。必ず、「〇〇ミール」や「〇〇副産物」ではなく、具体的な「肉」や「魚」の名前が最初に記載されているかを確認してください。


ステップ4|栄養成分表示(タンパク質・脂質・マグネシウム)の見方


原材料の隣にある「保証成分値」も重要です。AAFCOの基準では、成猫用のドライフードの場合、タンパク質は26%以上脂質は9%以上含まれている必要があります。

プレミアムフードの多くは、タンパク質30%〜40%の高タンパク設計になっています。

また、ミネラルバランスも確認しましょう。特に「マグネシウム」は、下部尿路疾患(ストルバイト結石)と関連があります。多すぎても少なすぎてもいけませんが、多くのフードでは0.1%前後に調整されています。


ステップ5|「炭水化物」の含有量を計算する方法(隠れ肥満を防ぐ)


成分表示には「炭水化物(糖質)」の記載義務がありません。しかし、猫は炭水化物の消化が苦手で、過剰摂取は肥満や糖尿病のリスクを高めます。

以下の計算式で、おおよその炭水化物量を算出できます。

炭水化物(%) ≒ 100 − (タンパク質% + 脂質% + 粗繊維% + 灰分% + 水分%)

一般的に、ドライフードの炭水化物は30%〜40%程度です。この数値が40%を大きく超える(50%近い)フードは、穀物が多く含まれている可能性があり、注意が必要です。


猫のフード選びで迷う3大論点「グレインフリー・無添加・ヒューマグレート」


フード選びで最も飼い主を悩ませるのが、この3つのキーワードです。専門家の間でも意見が分かれるこれらの論点について、最新の情報を踏まえて整理します。


論点1|「グレインフリー(穀物不使用)」は本当に必要?


「グレインフリー」は、トウモロコシ、小麦、米などの穀物を一切使用していないフードを指します。猫は穀物の消化が苦手なため、グレインフリーは「体に優しい」「アレルギーになりにくい」として人気を集めました。

しかし、穀物アレルギーを持つ猫は実際には稀であり、ほとんどの猫は適切に加熱処理された穀物を消化できます。

「グレインフリー=安全」「穀物=危険」と短絡的に考えるのは間違いです。穀物(トウモロコシなど)も、安価で安定したエネルギー源や食物繊維として、栄養バランスを支える役割を果たしています。


【海外の最新情報】グレインフリーと心臓疾患(DCM)の関連性


近年、米国食品医薬品局(FDA)が、「グレインフリー」フード(特に豆類を多く使用したもの)と、猫や犬の拡張型心筋症(DCM) との関連性について調査を行っています。

まだ結論は出ていませんが、一部のグレインフリーフードがタウリンの吸収を妨げる可能性などが指摘されています。

この情報からも、「グレインフリー」が必ずしも「最良の選択」とは限らないことが分かります。穀物アレルギーが診断されていない限り、無理にグレインフリーにこだわる必要はないと言えるでしょう。


論点2|「無添加」の落とし穴と本当に避けるべき添加物


「無添加」と聞くと無条件に安全だと感じてしまいがちですが、「何の」添加物が入っていないのかを冷静に見極める必要があります。

前述の通り、BHA、BHT、合成着色料といった**「合成添加物」は避けるべき**です。

しかし、フードの品質を保つ酸化防止剤として、「ミックストコフェロール(ビタミンE)」や「ローズマリー抽出物」といった**「自然由来の添加物」** が使われている場合は、むしろ安全性を高めるために必要です。

また、「タウリン」や「ビタミン類」も、猫の健康に必須の「栄養添加物」です。

「無添加」という言葉だけに惑わされず、具体的に危険な「BHA, BHT, 合成着色料」が使われていないかを確認することが本質です。


論点3|「ヒューマングレード」は信頼できる? 法的な定義はあるのか


「ヒューマングレード」とは、人間が食べられる品質の原材料のみを使用していることを示す言葉です。粗悪な原材料(4Dミートなど)への不安から、多くの飼い主に支持されています。

しかし、「ヒューマングレード」には法的な定義や公的な認証基準がありません。メーカーが自主的に名乗っているケースがほとんどです。

もちろん、犬猫生活やユニアムのように、製造工程や原材料の調達先を明確にし、高い基準で「ヒューマングレード」を謳っている信頼できるメーカーもあります。

この言葉を信頼するかは、メーカーの透明性や情報開示の姿勢を見て、飼い主自身が判断する必要があります。


【2025年版】猫フードおすすめランキング|獣医の視点と市販の利便性で厳選


ここまでの選び方の基準(科学的根拠、安全性、入手しやすさ)に基づき、ペルソナ(初心者)の不安を解消できる、信頼性の高いキャットフードを厳選しました。


本記事のキャットフード選定基準(科学的根拠・安全性・入手しやすさ・価格)


本ランキングは、アフィリエイト収益やネット上の口コミ数だけではなく、以下の4つの基準で総合的に評価しています。

  1. 科学的根拠・安全性(50%): AAFCO基準を満たした総合栄養食か。WSAVAガイドラインに準拠しているか。危険な添加物(BHA等)を使用していないか。

  2. 入手しやすさ(20%): 市販(ホームセンター、スーパー)で手軽に購入できるか。

  3. 原材料の質(20%): 主原料が動物性タンパク質か。原材料表記が明確か。

  4. 価格(10%): 無理なく継続できる価格帯か。


総合ランキングBEST5|迷ったらコレ!安心と実績で選抜


「何を買えばいいか分からない」という初心者の飼い主さんに、まずおすすめしたいのは、長年の研究実績と獣医からの信頼が厚い、以下の5つのフードです。


1位|ヒルズ サイエンス・ダイエット(アダルト 1〜6歳)


【評価】科学的根拠: ◎ / 入手しやすさ: ○ / 原材料の質: ○ / 価格: ○

獣医師の推奨(WSAVA基準準拠)と世界中での販売実績において、圧倒的な信頼を誇るブランドです。「アダルト 1〜6歳」は、最新の栄養学に基づき、健康な成猫の筋肉、消化、免疫力をサポートします。

原材料に「トウモロコシ」や「コーングルテンミール」が含まれますが、これらは科学的にバランスを調整された栄養源です。「迷ったらコレ」と言える、最もスタンダードで安心な選択肢の一つでしょう。


2位|ロイヤルカナン(インドア)


【評価】科学的根拠: ◎ / 入手しやすさ: ○ / 原材料の質: ○ / 価格: ○

ヒルズと並び、獣医師から絶大な信頼を得ているブランドです。「インドア」は、運動量が少なくなりがちな室内飼いの猫に最適化されています。

適度なカロリー設計で体重管理をサポートし、消化率の高いタンパク質と食物繊維が、便の量とニオイを軽減します。猫種別や悩み別のラインナップが豊富な点も魅力です。


3位|ピュリナワン(室内飼い猫用 1歳以上 チキン)


【評価】科学的根拠: ○ / 入手しやすさ: ◎ / 原材料の質: ○ / 価格: ◎

WSAVA基準に準拠する「ピュリナ」ブランドの中で、市販で最も手に入りやすいのが「ピュリナワン」です。「科学的根拠」と「価格(コスパ)」のバランスが最も優れています。

主原料に新鮮なチキンを使用し、合成着色料・香料は無添加。「室内飼い猫用」は、低カロリー設計と天然の食物繊維で毛玉ケアと体重管理に対応します。


4位|ニュートロ ナチュラルチョイス(アダルト チキン)


【評価】科学的根拠: ○ / 入手しやすさ: ◎ / 原材料の質: ◎ / 価格: ○

市販フードの中でも「自然素材」にこだわりたい飼い主さんに人気なのが「ニュートロ」です。主原料に高品質なチキン(乾燥チキン)を使い、第一主原料に穀物を使用しない「ミートファースト」を徹底しています。

合成着色料や化学合成物を使用せず、自然由来の酸化防止剤(ミックストコフェロール)を使用している点も安心です。


5位|犬猫生活キャットフード(国産・無添加)


【評価】科学的根拠: ○ / 入手しやすさ: △ / 原材料の質: ◎ / 価格: △

「市販フードの原材料が不安」という視点から、国産・無添加(BHA・BHT、着色料など不使用)に徹底的にこだわったプレミアムフードです。

ヒューマングレードの国産鶏肉を主原料にし、オイルコーティング(食いつきを良くするための油)も不使用。通販限定ですが、安全性と原材料の質を追求したい飼い主さんから強い支持を得ています。


【市販・ホームセンター】で買える猫フードおすすめ3選


「急にフードが切れた」「手軽に買いたい」というニーズに応える、市販(ホームセンター、ドラッグストア、スーパー)で入手しやすい信頼のブランドです。


1|ピュリナワン(各種)


総合ランキング3位の「ピュリナワン」は、市販フードの中での「安心感」と「コスパ」で群を抜いています。「下部尿路ケア」「避妊・去勢後」「グレインフリー」など、悩み別のラインナップが手軽に買える最大の強みです。


2|ヒルズ サイエンス・ダイエット(各種)


動物病院で推奨される安心感を、市販でも。総合1位の「ヒルズ」は、多くのホームセンターやペットショップで取り扱いがあります。「避妊・去勢後」や「シニア用」など、ライフステージに合わせた選択が可能です。


3|ニュートロ ナチュラルチョイス(各種)


市販で「自然素材」にこだわるなら「ニュートロ」です。総合4位のナチュラルチョイスシリーズは、「ミートファースト」と「穀物フリー」のラインナップが充実しており、原材料にこだわりたい市販派のニーズに応えます。


【獣医推奨】科学的根拠のある猫フードおすすめ3選


動物病院での取り扱いや、WSAVA基準への準拠といった「科学的根拠(エビデンス)」を最重視する飼い主さんにおすすめの3ブランドです。


1|ヒルズ サイエンス・ダイエット


総合ランキング1位。長年の臨床栄養学研究に基づき、ライフステージや健康状態に合わせた最適な栄養バランスを提供します。特に「療法食(プリスクリプション・ダイエット)」での実績が、ブランド全体の信頼につながっています。


2|ロイヤルカナン


総合ランキング2位。ヒルズと並ぶ獣医推奨ブランド。「猫種別」や「インドア」「避妊・去勢後」など、猫の生態や環境に合わせたきめ細かな製品設計が特徴です。こちらも療法食(ベテリナリーダイエット)が有名です。


3|ピュリナ プロプラン(獣医ルート製品)


「ピュリナワン」の上位ブランドにあたるのが「プロプラン」です。市販はされず、主に動物病院やブリーダー向けに流通しています。最新の栄養学研究を反映し、特定の健康課題(腎臓ケア、皮膚ケアなど)に特化したラインナップが特徴です。


【通販限定】原材料こだわり派のプレミアム猫フード6選


「科学的根拠も大事だが、やはり原材料の質(ヒューマングレードや無添加)にこだわりたい」という飼い主さんに、通販で購入可能な人気のプレミアムフードを紹介します。


1|グランツ(チキン&サーモン)


FEDIAF(欧州基準)をクリアした、動物性タンパク質70%以上の高タンパク・グレインフリーフードです。原材料の質と栄養バランスの両立を目指しており、獣医師が推奨するプレミアムフードとして紹介されることも多いブランドです。


2|モグニャンキャットフード(白身魚・食いつきに賛否両論あり)


白身魚を65%使用したグレインフリーフード。香りが良く、「食いつきが良い」という口コミで人気が出ました。一方で、ネット上の広告(アフィリエイト)が非常に多く、中立的な評価が見えにくい側面もあります。白身魚が好きな猫には良い選択ですが、食いつきには個体差(全く食べないという声も)があるようです。


3|アカナ(ワイルドプレーリーキャット)


「オリジン」の姉妹ブランドで、「ホールプレイ(肉、内臓、軟骨を丸ごと)」の考え方に基づき、猫が自然界で得る栄養を再現しています。地元カナダ産の新鮮な放し飼い鶏肉や七面鳥を使用し、原材料の質に強いこだわりがあります。


4|オリジン(オリジナルキャット)


「アカナ」のさらに上位にあたる、原材料(肉の量)を追求したブランドです。新鮮な肉類を85%も使用しており、タンパク質は40%を超えます。非常に高品質ですが、価格も最高級クラス。高タンパクすぎて、猫によっては(特に運動量の少ない室内猫)お腹が緩くなる可能性もあります。


5|ユニアム(国産・無添加・小分け)


「出来立ての鮮度」にこだわった、国産・ヒューマングレードのプレミアムフードです。製造から3日以内に出荷し、80gずつの小分け包装で酸化を防ぎます。着色料やBHAなどの合成添加物も不使用。鮮度と安全性を重視する飼い主さんから支持されています。


6|カナガンキャットフード(チキン・高タンパク)


「モグニャン」と並び、ネットの口コミで人気の高いグレインフリーフードです。チキンを60%以上使用した高タンパク設計が特徴。「食いつきが良い」という評価が多いですが、モグニャン同様、広告が多く中立的な評価が難しい側面もあります。


人気キャットフード6ブランドを徹底比較


ここまで紹介したフードの中から、特に飼い主さんが迷いやすい人気ブランド6つをピックアップし、特徴を比較します。

ブランド

主な特徴

価格帯(目安)

入手先

ピュリナワン

科学的根拠とコスパのバランス◎

★☆☆(安い)

市販

ニュートロ

市販で買える自然素材・ミートファースト

★★☆

市販

ヒルズ

獣医推奨No.1。科学的根拠と実績

★★☆

市販・病院

ロイヤルカナン

獣医推奨。悩み・猫種別のラインが豊富

★★☆

市販・病院

モグニャン

通販系。白身魚使用。食いつきに賛否

★★★(高い)

通販

カナガン

通販系。高タンパク(チキン)。

★★★(高い)

通販


比較1|ピュリナワン(市販・コスパ)


市販で手に入る「安心感」を求めるなら、ピュリナワンが最適です。WSAVA基準に準拠するメーカーでありながら、価格は手頃。健康な成猫のベースフードとして、また「下部尿路」など特定のケアを手軽に始めたい場合に適しています。


比較2|ニュートロ(自然素材)


「市販で買いたいけれど、穀物や添加物が気になる」という飼い主さんの受け皿となるブランドです。「ミートファースト」や「グレインフリー」といった、プレミアムフードの要素を市販で実現している点が評価されます。


比較3|ヒルズ サイエンス・ダイエット(獣医推奨・科学的根拠)


「ネットの情報より、獣医さんの推奨する安心感が欲しい」というペルソナ(初心者)に最も適した選択肢です。長年の研究実績に裏打ちされた栄養バランスは、愛猫の長期的な健康を支える土台となります。


比較4|ロイヤルカナン(獣医推奨・悩み別)


ヒルズと同様に獣医推奨ですが、こちらは「悩み別」「猫種別」の細やかなラインナップが特徴。「インドア(室内飼い)」「アペタイト コントロール(食欲旺盛)」など、愛猫の状況にピンポイントで合わせたい場合に選びやすいでしょう。


比較5|モグニャン(プレミアム・食いつき)


「原材料の質」と「食いつき」を重視し、通販での購入を厭わない飼い主さん向けのフードです。主原料が白身魚なので、チキンアレルギーが心配な場合にも選ばれます。ただし、食いつきは個体差が大きいため、まずはお試しサイズからが良いでしょう。


比較6|カナガン(プレミアム・高タンパク)


モグニャンと同様に通販系プレミアムフードですが、こちらは「高タンパク(チキン)」が特徴です。活発な猫や、しっかりとした体格を維持したい場合に適しています。高タンパクな分、運動量が少ない猫では太りやすい可能性もあります。


猫がフードを食べてくれない?購入後の「困った」解決Q&A


せっかく安全なフードを選んでも、愛猫が食べてくれなければ意味がありません。フードを切り替える際や、購入後によくある「困った」を解決します。


Q1. 食いつきが悪い・飽きた時の対処法(温める・ふやかす)


猫は香りで食欲が刺激される動物です。食いつきが悪い時は、以下の方法を試してみてください。

  • 人肌程度に温める: ウェットフードはもちろん、ドライフードもぬるま湯で少しふやかすと香りが立ち、食いつきが良くなることがあります。

  • ウェットフードをトッピングする: ドライフードに少量のウェットフードを混ぜると、嗜好性が格段に上がります。(※ただし「一般食」のトッピングは少量にし、栄養バランスを崩さないように注意)

  • 食器を変える: 猫はヒゲが食器のフチに当たるのを嫌う場合があります。平たくて浅いお皿に変えると食べるようになることもあります。

(※ただし、急に全く食べなくなった場合は、病気の可能性もあるため動物病院を受診してください)


Q2. 安全なフードの切り替え方は?(7〜10日かけるステップ)


新しいフードに急に切り替えると、猫のお腹がびっくりして下痢や嘔吐をすることがあります。フードの切り替えは、7〜10日ほどかけてゆっくり行うのが鉄則です。

  1. 1〜2日目: 今までのフード 9割 + 新しいフード 1割

  2. 3〜4日目: 今までのフード 7割 + 新しいフード 3割

  3. 5〜6日目: 今までのフード 5割 + 新しいフード 5割

  4. 7〜8日目: 今までのフード 3割 + 新しいフード 7割

  5. 9〜10日目: 新しいフード 10割

便の状態を毎日チェックしながら、焦らずゆっくり移行しましょう。


Q3. フードローテーションは必要? メリットとリスク


フードローテーション(数種類のフードを定期的に切り替えること)には、賛否両論があります。

  • メリット:

    • 食べ飽きを防ぐ

    • 同じフードを食べ続けることによるアレルギー発症のリスクを分散する

    • 万が一フードがリコールや廃版になっても、他のフードに移行しやすい

  • リスク:

    • 切り替えの度にお腹の調子を崩す可能性がある

    • アレルギーが出た場合、原因のフードが特定しにくい

特定のフードで健康状態が安定しているなら、無理にローテーションする必要はありません。もし行う場合は、お腹が丈夫な猫で、成分やタンパク質量が近いフード(例:ヒルズとロイヤルカナンなど)で試すのが良いでしょう。


Q4. フードの正しい保存方法は?(酸化・湿気を防ぐ)


ドライフード(カリカリ)の最大の敵は「酸化」と「湿気」です。大袋のまま保存していると、風味が落ちて食いつきが悪くなるだけでなく、酸化した脂質が健康に悪影響を与える可能性があります。

  • 直射日光、高温多湿を避ける

  • 開封後は密閉容器(フードストッカー) に移し替える

  • 大袋の場合は、1食分ずつ小分けにして冷蔵・冷凍保存する(※冷凍したフードは常温に戻してから与える)

できれば、1ヶ月程度で食べきれるサイズのパッケージを購入するのが最も安全で新鮮です。


Q5. 「安くて安全」は可能? コスパと品質のバランス


「安くて安全」は、多くの飼い主さんの願いです。結論から言えば、「極端に安いフード」は、原材料の質や品質管理の面で不安が残ります。

しかし、「高価格=安全」でもありません。

最もバランスが良い選択は、総合ランキングでも紹介した「ピュリナワン」や「ニュートロ」のような、科学的根拠を持ちつつ市販で大量生産することでコストを抑えているブランドを選ぶことです。


Q6. 多頭飼いの場合はどう管理する?


多頭飼いで年齢や健康状態が異なる場合、フード管理は非常に重要です。

  • 年齢や体調が違う場合(子猫と成猫、療法食の猫など):

    フードは必ず分けて管理し、食事場所も分けるか、時間をずらして互いのフードを食べないように監視する必要があります。

  • 全員が健康な成猫の場合:

    「オールステージ(全年齢対応)」のフードを選ぶと管理が楽になります。ただし、シニア猫には栄養価が高すぎる場合があるため、獣医と相談しましょう。


キャットフードに関するその他のよくある質問


最後に、キャットフードに関してよく寄せられる質問をまとめます。


Q. ウェットとドライ、どちらが良い?


一概にどちらが良いとは言えません。

ドライは栄養バランスとコスト、保存性に優れます。ウェットは水分補給と嗜好性に優れます。

両方のメリットを活かし、ドライを主食にしつつ、ウェットを水分補給やご褒美として併用するのが、現在のところ最も現実的で推奨される方法です。


Q. 療法食を健康な猫に与えてもいい?


絶対にやめてください。

療法食は、特定の病気(腎臓病や結石など)を治療・管理するために、栄養素(リン、マグネシウム、タンパク質など)を極端に制限したり、増やしたりしています。

健康な猫が食べ続けると、深刻な栄養不足や過剰摂取を引き起こし、逆に病気になってしまうリスクがあります。療法食は、必ず獣医師の診断と処方に従って与えてください。


Q. 子猫用フードはいつまで(何歳まで)?


一般的に、生後12ヶ月(1歳)までは高タンパク・高カロリーな子猫用フードが必要です。

ただし、避妊・去勢手術を生後6ヶ月など早い時期に行った場合は、太りやすくなるため、獣医師と相談の上、1歳を待たずに「避妊・去勢後用」や「成猫用」フードに切り替えることもあります。


Q. 吐き戻しが多い場合のフード選びは?


猫は毛玉を吐く以外にも、早食いによって未消化のフードを吐き戻すことがあります。

その場合は、ヒルズの「吐き戻し軽減」やピュリナワンの「吐き戻し軽減」のように、粒の形状を工夫して早食いを防ぎ、ゆっくり消化されるよう設計されたフードを試してみる価値があります。


まとめ|愛猫に最適なフード選びは「安全基準」と「猫の観察」から


ネットやSNSには「〇〇は危険」「〇〇が良い」といった情報が溢れていますが、その多くは科学的根拠が乏しいものや、特定のフードを売るための広告(アフィリエイト)です。

情報に惑わされず愛猫に最適なフードを選ぶために、飼い主さんが持つべき視点は以下の3つです。

  1. 安全基準(AAFCO)を満たした「総合栄養食」を選ぶこと

  2. 危険な添加物(BHA, BHT, 着色料)や曖昧な原材料表記を避けること

  3. 「獣医の視点(科学的根拠)」と「原材料の質」、両方のバランスで判断すること

この記事で紹介した「ヒルズ」や「ロイヤルカナン」のような獣医推奨フードは、初心者が選ぶ「安全・安心」のベースとして最適です。

その上で、愛猫の食いつき、便の状態、毛並みを日々よく**「観察」**し、その子に本当に合っているかを判断してあげてください。

この記事が、あなたの不安を解消し、愛猫との健やかな毎日のためのフード選びの一助となれば幸いです。

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猫4匹と実家の柴犬2匹と暮らしています。多頭飼いの楽しさと大変さ、日々の工夫をゆるっとシェアしています。

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